地元NPO法人の設立と福祉施設「ほっぷ」(原裕二)
多くの方の生活を一瞬で激変させてしまったあの大震災から今年で4年が経過しようとしています。この間、家族、友人、住まい、ご近所付き合い、仕事と地域の皆さんにとってのその変化は数えきることができません。阪神淡路大震災から今年で20年になりますが、被災三県には目に見える復興とともに、まだまだ目に見えない、長い時間が必要な復興の両方が存在しています。
■これまでの経緯と現在
緊急支援から中長期支援へと移る2011年12月にFCSは初めて東北を訪問させていただきました。その際、最初にお会いした地元の方が、現在の法人理事長、佐藤工氏でした。ほぼ毎月のように訪問させていただく中で、震災を通して大きな心のダメージを受けた自閉症・発達障害の子どもたちとそのご家族の深刻な状況を伺い知り、2012年12月に支援団体の皆さんと緊急会議を開催し、プロジェクトが始まりました。母の会の皆さんとともに準備を進め、翌年12月に地域の壮年の皆さんを中心に地域のNPO法人が立ち上がりました。2014年2月には気仙沼市市長にもお越しいただいて「日中一時預かり事業」「放課後等デイサービス事業」を正式に開始する開所式を行うことができ、現在は正職員6名、非常勤2名で地域の皆さん中心の運営と雇用を展開しています。
■役割の変化とこれからの展望
私は支援者から法人の外部理事へ役割と責任が変わり、活動は毎月の定例会と理事会に限定しています。昨年一年間は幾つもの壁がありましたが、ともに乗り越え、事業が軌道に乗っていく様子を見させて頂きました。今年はさらに地盤を固め、次の飛躍への準備を進めています。子供たちの成長をご家族とともに見守り、これからも持続可能事業、地域中心の事業として、地域のニーズを満たし、新たな雇用の機会を創り出していく事業体へ成長していけるよう皆で努力していきたいと思っています。